JUNKANS
循環ズ
2025.01.30
第5回循環フェスアフターレポ
今回は2024年11月4日に京都の梅小路公園にて開催された、第5回循環フェスの様子をお届けいたします。
日時|2024年11月3日(日)
場所|梅小路公園 七条入り口広場
入場料|無料
はじめに
|自己紹介
みなさんこんにちは!循環フェス実行員・学生運営企画の新 美月です。
私は京都外国語大学グローバルスタディーズ学科に通う23歳大学四年生です。大学入学後からサーキュラーファッションに対し強い関心を抱き、独学でサーキュラーエコノミーとファッションについて学んでいます。
大学4年次には一年間大学を休学し現在まで服に携わる工場を巡り生産者とお話を続ける日々。旅の途中、繊維の町である福井県勝山市に惚れ込み、大学を復学しながら今年6月に勝山市に移住。現在は縫製工場の方々とアパレル業界の大きな課題である残反問題に取り組んでいます。循環フェスに出会ったのは大学3年生。今は学生運営企画として、ステージイベントを企画したり、記事のライター、循環にまつわる出店者様のお探しなどのお手伝いをさせていただいています。
|循環フェスとは
循環フェスとは、京都市を中心に新しい古着の循環方法を若者と共に広げるリユースの祭典。2022年に始まり、Z世代やリユースに関わる人々とともに国内古着の新たな居場所を生み出す、新たな「循環」のムーブメントです。
イベントでは使用済み衣服回収ボックス『RELEASE⇔CATCH』による古着の回収や、回収された古着のうちお気に入りのものを3点まで¥0でお持ち帰りいただける『¥0Market』を開催しています。
他にもマルシェ、マーケット、ワークショップ、展示、さらにステージイベントなどコンテンツが充実。循環やリユースに親しくない方も、お祭り気分でお食事やお買い物を楽みながら、循環についてを学ぶことができる企画が盛りだくさん!
当日の様子
今回のご来場者数は、約1万3000人!
第5回目の循環フェスもたくさんのお客様にご来場いたきました。
台風の影響で前日までは大雨でしたが、当日は台風の去った澄んだ快晴で、絶好のフェス日和となりました。
古着のマーケットや循環コンテンツを楽しむZ世代の若者や地域の方々はもちろん、県外にお住いの方々にも多くご来場いただきました。
光栄なことに、今回の循環フェスは例年以上に地域の方々がご参加下さったように感じます。ご来客の方々と会話を楽しみながら、地元との結びつきをより一層感じることができました。
地域に循環フェスが定着しつつある様子が伺え、喜ばしい限りです。
|JAM MARKET in 循環フェス
今回は学生フリーマーケットを開催するJAM CIRCLESが循環フェスとコラボ!
龍谷大学4回生の森田 智也さんが代表を務め、今回のJAM MARKETには15店舗の方々に出店いただきました。
ハンドメイドやリメイクといったプロダクトの販売、さらにはDJブースなど多種多様な店舗が連なり、z世代が溢れる空間は大賑わい!
また新たな取り組みとしてインフルエンサーマーケットが登場!
モデルやカメラマンとして活躍するインフルエンサーの古着や手作り雑貨を販売。
普段出会うことが難しいインフルエンサーの方々と交流できるということもあり、周辺は終始若者で溢れていました。
|衣服回収コーナー
第5回循環フェスの使用済み衣服回収量は2,447kg!
循環フェスのメインイベントでもある古着の回収。
衣替えの時期に出てきてしまう ”捨てるにはもったいない、けれどもう着ない” お洋服たち。
捨てるのに戸惑った時は、ぜひ使用済み衣服回収ボックス『RELEASE⇔CATCH』を通じて新たな貰い手を見つけてみてはいかがでしょうか。
手放したお洋服は0円マーケットなどに並び、また大切に着用してくれる誰かが見つかるかもしれません。
|その他回収コーナー
循環フェスでは衣服以外にも、各企業様によりアクセサリー・自転車、制服、ブラジャー、そして今回からは電子機器、骨董品・美術品の回収を行なっています。
自転車:34台
株式会社エイリン様により回収後、まだ使用できる自転車は再生され、ゴムはエネルギー化、アルミやプラスチックはマテリアルリサイクルされます。
電子機器:
・ガラケー 4台
・スマートフォン 2台
・タブレット 2台
・Wi-Fiルーター 2台
・その他 3台
学生団体兼ブランド「potential」様により回収され、現物のまま使用できるものは魅力を活かし、アップサイクルアクセサリーへと生まれ変わらせます。
制服:92点
さくらや京都店様により行われた不要になった制服・体操服の回収。
リユース品として地域の中で再利用されます。
骨董品・美術品:220点
今回から新たな取り組みとしてMASIRO様により、不要になった骨董品・美術品が回収されました。
回収したものは現代のアーティストのアップサイクル作品として生まれ変わり、新しく魅力を持ち再販売されます。
|0円マーケット
循環フェスのもう一つの目玉、お気に入りのものを3点まで¥0でお持ち帰りいただける¥0マーケット!
今回もたくさんのお客様にご来場いただき、計1,991枚のお洋服をお持ち帰りいただきました。
3枚までという制限の中で、お宝探しのように一枚一枚を吟味されているご様子でした。
プライスがついていないからこそ、お洋服そのものの魅力をより全面に感じることができるのも0円マーケットの魅力の1つです。
また前回に引き続き整理券のシステムを導入し、順番を待つ間はフードやステージをお楽しみいただけます!
|循環フェス開催によるCO2削減量
循環フェスは京都市が主催する「京都発脱炭素ライフスタイル推進チーム〜2050京創ミーティング〜」の一環として実施されています。
第5回循環フェスが生み出した環境への影響はどれほどなのでしょうか?
回収コーナー:
普段不要になった衣服は通常ゴミとして出され、焼却処理されます。
今回2,447kgの衣服が回収され、古着として活用されることで削減されたCO2は約3.5トン。
¥0マーケット:
持ち帰られた1,991点のお洋服が古着として活用されることで、新規製造分のCO2排出量を削減することができます。そのCO2削減量は50.7トン。
第5回循環フェス開催では、合計54.33トンのCO2が削減されました。
ただ楽しんでいるつもりが知らぬうちに循環の輪に。結果として環境に配慮した行動を取ることができることも循環フェスの魅力の一つなのかもしれません。
|ステージイベント
今回のステージイベントでは、芸大生たちによる古着のリメイクファッションショー、循環にまつわるトークショー、そしてダブルダッチなど一日を通して楽しめるコンテンツが盛りだくさん!
ファッションブランド「FSHIRUF」を手掛ける吉田崇浩さんにより行われたファッションショー。
使用済み衣服回収ボックス『RELEASE⇔CATCH』により集められた古着たちを京都の芸大生や若者たちがリメイク。
もう着ないと思って入れられたお洋服たちは、若者たちのアイデアによりまた新たな表情を纏っています。
トークショーでは学生と大人、そしてお客さんを交え、世代や職業を超えた意見交換が行われました。
また前回に引き続き、会場を活気で溢れかえしていた関西最大のダブルダッチスクール『 MIYAKO JUMP ROPE CLUB(ミヤコジャンプロープクラブ) 』さん!
|マーケット・マルシェ・ワークショップ・展示
第5回の循環フェスでもまた数多くの出店者様にご参加いただきました。
|添加物をなるべく使わない安心なお食事を提供する循環マルシェ
第二回循環フェスから始まったコンポスト。今回計27社のマルシェからでた食品残渣は計2.15kg。それらはコンポストステーションに投入し堆肥に生まれかわらせ、梅小路公園の植栽へ使用されます。
|リユース品、デッドストック品などの循環マーケット
|もの作りを通して循環を学ぶことができる循環ワークショップ
|学生や企業が行うサステナブルな取り組みを展示する循環展示
最後に
2年前に京都市役所前広場で開催された第0回循環フェスと比べると使用済み衣服の回収量はなんと3倍。
来場者数はもちろんですが、循環フェスに参画してくださる企業の方々も大変光栄なことに回を重ねるごとに増えています。
循環フェスを目掛けて参加してくださる地域の方々も、周辺の施設を訪れた流れでご来場くださった家族連れ、観光中の外国人の方々も、目的は違えど循環フェスの活気に誘われいつの間にか循環の輪に参加する。
ご飯を食べたり、買い物をしたり、0円マーケットで服をゲットしてみたり、出店者さんと来場者さんと会話してみたり。循環フェスという場所が、イベントを通じて会話を生み、話題をつくり、居場所をつくり、ヒトとの繋がりを深めてくれる場所になってきているように感じます。
次回の循環フェス
4/20(日)
10:00〜16:00
at 梅小路公園
*今後の循環フェス開催情報
HP:循環フェス | 古着の回収と再循環のお祭り (junkan-fes.com)
Instagram:循環フェス | 古着の回収と再循環のお祭り(@junkan.fes)
LINE:循環ズ|https://lin.ee/xIsxZ80
*衣類の回収拠点について
RELEASE⇔CATCH | 手放し方に選択肢を。 (release-catch.com)